毛穴目立ちは顔の印象を大きく変えてしまう肌トラブルの一つです。顔の毛穴が開く原因は多岐にわたりますが、しっかりと対策をすれば毛穴が目立ちにくい肌にすることができます。毛穴の開きを予防、改善するにはどのようなことに注意すればよいのでしょうか? 毛穴の開きの対策法を詳しく見てみましょう。セルフケアだけではどうにもならない毛穴開きに悩んだときの対処法もご紹介します。目次顔の毛穴が目立つ原因とは?顔の毛穴開きは多くの方が悩む肌トラブルの一つです。毛穴開きは顔の印象を変えてしまうこともありますが、どのようなケアをすればよいか分からない方も多いでしょう。毛穴開きのケア方法を知る前に、まずは毛穴開きの主な3つの原因について詳しく解説します。皮脂の過剰分泌毛穴開きの主な原因の一つに皮脂の過剰分泌が挙げられます。皮脂は、肌の奥の真皮という部位にある皮脂腺から分泌されます。皮脂腺は毛穴に開口しているため、分泌された皮脂は毛穴を通して肌の表面に放出されるのです。本来、皮脂は肌を乾燥から防ぐ重要な役割を担っています。しかし、皮脂の分泌が過剰になると肌荒れやニキビなどの原因になってしまいます。さらに、過剰な皮脂が毛穴の中で詰まって固まってしまうと、毛穴を物理的に広げて毛穴開きを引き起こすケースも少なくありません。いわゆる「Tゾーン」と呼ばれる部位には皮脂腺が多く存在します。1cm2あたりに400個もの皮脂腺があり、全身の中でも特に皮脂の分泌が多い部位です。さらに、顔は露出した部位でもあるため皮脂が酸素に触れて固まりやすく、他の部位よりも毛穴つまりが生じやすいとされています。皮脂の過剰分泌は、ホルモンバランスや生活習慣の乱れ、肌の乾燥などさまざまな要因によって引き起こされます。肌の乾燥肌の乾燥も毛穴開きの原因の一つです。私たちの肌は水分が不足すると、肌を守るために多くの皮脂が分泌されるようになります。上述したように皮脂の過剰分泌は毛穴つまりを引き起こして毛穴開きの原因になるため注意が必要です。肌の乾燥は肌の弾力を失わせる原因になります。その結果、毛穴周りの弾力性が失われ、毛穴つまりが生じやすい状態になるのです。毛穴つまりが生じやすい状態の肌に皮脂の過剰分泌が生じることで、さらに毛穴つまりが生じやすくなるという悪循環に陥るケースも少なくありません。また、一度開いた毛穴は、収縮しにくく目立ちやすい状態になります。毛穴がくぼんだ状態となって目立ちやすくなる方は、肌の乾燥が原因かもしれません。肌の乾燥は、誤ったスキンケア、環境、ホルモンバランスによるターンオーバーの乱れなどが主な原因です。ターンオーバーの乱れは、肌の表面に古くなった角質が蓄積していくため、毛穴に古い角質が詰まって毛穴開きを引き起こしやすくなります。加齢による肌の衰え私たちの肌にはコラーゲンやエラスチンと呼ばれる線維が存在しています。これらの線維は肌に弾力をもたらす役割を担っており、肌の土台ともなる線維です。しかし、コラーゲンやエラスチンは35歳を過ぎると徐々に減少し始め、年齢を重ねていくごとに肌の弾力が失われていきます。しわやたるみなど加齢による肌トラブルの原因の一つが、コラーゲンやエラスチンの減少なのです。弾力が失われた肌は重力の作用に従って、皮膚が垂れるようになるため毛穴が引き伸ばされて楕円形の滴状になります。滴状になった毛穴は目立ちやすいだけでなく、皮脂や古い角質が詰まりやすいため注意が必要です。また、年齢を重ねると肌の保湿を担うヒアルロン酸やセラミドなどの成分も失われやすくなります。その結果、肌が乾燥しやすくなって余計に毛穴が目立ちやすくなってしまうことも少なくありません。加齢による肌の衰えは避けることができません。紫外線はコラーゲンやエラスチンなどの線維にダメージを及ぼすため、適切な紫外線対策をしないまま年齢を重ねると、肌の衰えによる毛穴開きがさらに目立ちやすくなります。若い頃からの対策が必要なのです。顔の毛穴を目立ちにくくする日常のセルフケア毛穴開きの原因はさまざまあり、加齢など避けることができない要因もあります。しかし、日頃から適切なセルフケアを心掛けることで、毛穴が開きにくくなる肌にすることは可能です。毛穴の開きを目立ちにくくするために必要なスキンケアについて、詳しく見てみましょう。保湿を重視したスキンケア肌の乾燥は皮脂の過剰分泌や肌の弾力低下などを引き起こし、毛穴つまりによる毛穴開きの原因になります。毛穴を目立ちにくくするには、肌の保湿ケアが要と言っても過言ではありません。肌に十分な潤いをもたらすには、次のような点に注意したスキンケアを心掛けましょう。洗顔後や入浴後はすぐに保湿ケアを!洗顔後や入浴後は、肌の表面を保護するために必要な皮脂が洗い流された状態となっています。肌が乾燥しやすい状態であるため、そのまま放っておくと皮脂が過剰に分泌されてしまうことも少なくありません。洗顔後や入浴後は、できるだけ早めに化粧水や乳液などで保湿ケアをしましょう。保湿成分がたっぷり含まれたアイテムを選ぶ洗顔後や入浴後は肌の水分を補うため、まずは化粧水をたっぷり使用しましょう。化粧水で水分を補ったら、次は乳液やクリームなど油性の成分が含まれたアイテムを使用します。化粧水で補った水分の蒸発を防ぐために、肌に蓋をするというイメージです。化粧水や乳液などのアイテムは、以下のような保湿成分がたっぷり含まれたものを選びましょう。ヒアルロン酸セラミドエラスチンコラーゲンスクワランワセリングリセリンヘパリン類似物質乾燥が気になる部位はスペシャルケア日頃から化粧水や乳液などでしっかりスキンケアをしていても乾燥が気になる部位は、パックや美容液などのスペシャルケアをするのもおすすめです。スペシャルケアは毎日行う必要はないため、週末など時間があるときに試してみましょう。紫外線対策紫外線は肌を乾燥させてしまうため、毛穴開きの原因となる皮脂の過剰分泌を引き起こします。また、肌の弾力を維持するためのコラーゲンやエラスチンにダメージを与えるため、たるみによる毛穴開きの原因になることもあります。毛穴開きを抑えるには、日頃から正しい紫外線対策をする必要があるのです。毛穴開きを抑えるための紫外線対策として、次のことに注意しましょう。日焼け止め紫外線対策には日焼け止めが欠かせません。紫外線は晴れの日や夏だけではなく、曇りの日や夏以外の季節にも多く降り注いでいるため、外出するときは必ず使用しましょう。特に、額や鼻など顔の出っ張っているパーツは紫外線を浴びやすいため、日焼け止めをしっかり肌になじませてから外出してください。日焼け止めを忘れがちな方には、日焼け止めが含まれている化粧下地やファンデーションがおすすめです。また、日焼け止めは汗で流れやすいため、屋外で長時間活動するときは2~3時間ごとに塗り直すのもポイントです。多く汗をかいたときは、その都度塗り直しましょう。帽子や日傘顔は全身の中でも特に紫外線を浴びやすい部位です。紫外線が多い日は、日焼け止めだけでは紫外線が防ぎきれないこともあります。帽子や日傘などで紫外線を物理的に遮断するのもおすすめです。特に、暑い夏は帽子や日傘で陰を作ると体感気温が低くなり、熱中症対策にもなります。顔に陰ができるような、つばが広い帽子や日傘を活用しましょう。表情筋を鍛える加齢によるコラーゲンやエラスチンの減少は避けることができません。しかし、肌のたるみはコラーゲンやエラスチンの減少だけでなく、加齢による表情筋の衰えも大きな原因となります。表情筋は、口を大きく開けて「あ・い・う・え・お」と発声したり、目を大きく回す体操をしたりすることで衰えを予防することが可能です。また、日頃から笑ったり、しかめっ面をしたりするなど、顔の表情を作るように心掛けることも衰えの予防につながります。基本的な生活習慣を整える毛穴開きの原因となる皮脂の過剰な分泌やターンオーバーの乱れなどは、生活習慣の乱れによって引き起こされるケースも少なくありません。毛穴開きの予防や改善には、食生活、運動習慣、睡眠、ストレスなどの基本的な生活習慣を見直すことが大切です。スキンケアや紫外線対策などと同様に、基本的な生活習慣を見直して、肌に良い環境を作るよう心掛けましょう。セルフケアだけでは改善しない毛穴の開き…治療が必要なことも?ご紹介したセルフケアを徹底することで、毛穴開きの予防や改善が可能です。しかし、既に大きく開いてしまった毛穴は、セルフケアを行っても改善しない場合があります。過剰なスキンケアをすることで、かえって肌にダメージを与えて毛穴が目立ちやすくなってしまうこともあるでしょう。さらに、肌質によっては、十分なセルフケアをしていても毛穴目立ちが予防できないケースもあります。セルフケアで改善しない毛穴の開きは、次のような治療を受けることで目立ちにくくすることが可能です。毛穴開きに悩んでいる方は治療も検討してみましょう。レーザートーニングレーザートーニングは、弱い出力のレーザーを当てることで肌に蓄積したメラニン色素を薄くする治療です。通常のレーザー治療よりも弱い出力であるため、肌への負担を抑えた治療ができます。毛穴に詰まった角栓の刺激によって色素沈着が生じると、毛穴の黒ずみが目立つようになります。毛穴の黒ずみが目立つ方は、レーザートーニングで色素沈着を改善すると毛穴開きが目立ちにくくなります。さらに、レーザートーニングは肌のターンオーバーを促す働きもあるため、毛穴が開きにくい肌へ導いてくれる効果も期待できるでしょう。また、レーザートーニングは、肌の奥の真皮に刺激を与えてコラーゲンの生成を促します。加齢や紫外線の刺激によって失われたコラーゲンを補う効果があるため、たるみによる毛穴が目立ちやすい方にもおすすめです。ダーマペンダーマペンは、ごく微細な針で肌に穴を開けることで、肌の回復力をアップさせる治療です。肌に穴を開けると余計に毛穴が目立ちやすくなるのでは…と思われがちですが、ダーマペンで使用する針は髪の毛よりも細いため、毛穴目立ちを助長することはありません。ダーマペンで肌の回復力がアップすると、ターンオーバーの乱れが改善するため、毛穴が開きにくい肌にすることができます。また、肌への刺激でコラーゲンやエラスチンなどの線維の生成が促されるため、たるみによる毛穴開きを予防する効果も期待できます。ピーリングピーリングは、薬剤によって古くなった角質を取り除く治療です。ピーリングには、肌のターンオーバーを正常化する効果や色素沈着を改善する効果、そして肌に刺激を与えてコラーゲンなどの線維の生成を促す効果があります。ピーリングを行うと肌のキメが整い、皮脂の過剰分泌も抑えられるため、毛穴が開きにくい肌へ一歩近づくことが期待できます。また、既に開いてしまった毛穴も、角栓の除去やターンオーバーの正常化で目立ちにくくすることができます。まとめ顔の毛穴開きはよく見られる肌トラブルの一つです。毛穴開きの原因はたくさんありますが、主な原因は生活習慣の乱れ、加齢、紫外線などが挙げられます。どれも今回ご紹介した適切な対策を講じることで、予防や改善が可能です。しかし、既に開いてしまった毛穴はセルフケアだけで改善できない場合もあるでしょう。肌質によってはどんなに丁寧なセルフケアをしていても、毛穴開きがどんどん目立つようになることもあります。毛穴開きは顔の印象を変えてしまうこともあるため、セルフケアで改善しない毛穴開きに悩んだら、レーザートーニング、ダーマペン、ピーリングなどの治療を検討しましょう。既に開いてしまった毛穴を改善するだけではなく、毛穴が開きにくい肌質へ導いてくれる効果も期待できます。まずは、美容クリニックでカウンセリングや診療を受けてみてください。